書評「ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか?」
Kindleにて読了。
ザックリと一読、気になった点のみ抜粋。
カーンアカデミー、動画配信による学習プラットフォーム。
これをアメリカの学校が取り込んだところ、生徒が動画を見てしっかりと予習するようになった。
その結果、「教室」で行われることに変化が起きた。
これまで「講義を受ける場」という一方向だった教室が、「質疑応答を行う場」という双方向、インタラクティブな場に生まれ変わった。
予習という意味では今までもあったものだが、インターネットの特徴が加わることで、教室での講義と同じクオリティのものを、好きなタイミングで何回でも見られるようになった。
その結果、実際の教室は知識のアウトプットの場になった。
学習がインターネットというプラットフォームに乗った結果、好循環が生まれた事例。
iモードというプラットフォーム
ドコモ発の携帯電話を利用したプラットフォーム。
このプラットフォームを起ち上げるに際しての逸話。
当時、「インターネット」というものはまだ市民権を得ておらず、危険、あやしいというイメージが先行していた。
ドコモは新たなプラットフォームに対するイメージを、最初から悪くするわけにはいかなかった。
考えた結果出た答えは、「だったらインターネットといわなければいい」。
そこで生まれたのが、iモードというネーミング。
インターネットという大プラットフォーム上にある小プラットフォームであるにもかかわらず、独立した一つのようなものとして想起させ、成功した、というエピソード。
時は変わって…今やインターネットという言葉も大いに市民権を得て、インターネット上のWEBを閲覧することを「インターネットをする」と、一言で表してしまう。
そんな中、Amazonは独自に開発したブラウザを、「Internet」と命名。
時代の移り変わりを感じるとともに、小売から始まったAmazonが、プラットフォーマーとしての地位を固めつつあると認識。
日本のビジネスはやはりガラパゴス化していて、面白いものは沢山あるのに、統一性に欠ける現状。
今後どうなっていくのか、米国企業がますます進出してくるのか、それとも中国が台頭するのか。
日本は勝ち目があるのか。
少し本の内容から逸脱しましたが…、これからますます、プラットフォームを制することの重要性が高まり、また新たなプラットフォームが生まれてくるのでしょう。
日本発で世界と戦えるプラットフォームがでて来ることを願うばかり