サラリーマン行政書士の読書日記

本ブログは、サラリーマン行政書士である私が、本業、副業、中小企業診断士に挑戦若しくは奮闘する様及び読書記録を綴るブログです。



中小企業診断士2次試験、H21年度事例Ⅲを解く。

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久々に中小企業診断士2次試験の勉強。

 

2次試験対策として過去問に取り組んでおりますが、事例Ⅲばかり。

なぜかというと、やはり事例Ⅲ、生産管理が苦手だから。

 

そんなわけで、今日は中小企業診断士2次試験、平成21年度の事例Ⅲを、ふぞろい風「私の80分間のドキュメント」でやってみたいと思います。

実際はテスト形式でやっていないので、かなり時間をかけて丁寧に情報を整理していますが…。

 

過去問、解答解説などはなくてもいいから、やってみたい!

という方は、「ここ」からダウンロードできます。

 

診断士2次試験、まずは与件企業と市場を整理。

 

彼を知り己を知れば百戦殆うからず。

まずは自社と市場を知るところから。

与件文の1ページ目は、だいたいC社概要と市場の状況で占められています。

まとめていきましょう。

 

■C社概要

資本金5,000万円、従業員数120名。

内12名が営業で、営業は販売の他製品在庫管理、製品出荷管理も行っている。

1980年創業の木製家具メーカー

主にダイニング用テーブル、チェア、スツールを生産。

生産形態は見込生産。

C社のコンセプトは、「20~30歳代の主婦に喜ばれる家具」

 

■市場分析

家具専門小売は低迷してきているが、一方でライフスタイルを提案する製造小売(SPA)は比較的好調。

 

設問は時始める前にすべて目を通しておく。

 

これも基本。

問2で使ったキーワードを問3で使ってしまう、というようなことでは得点に繋がりません。

しっかりと与件文中の問題、課題のキーワードを、どの設問で使うか、目星をつけておきます。

 

■設問概要 

(第1問)

C社が安定的な業績を維持している理由。

 

(第2問)

C社では過大な製品在庫および製品の欠品について改善を検討中。

(設問1)

過大な製品在庫と製品の欠品が生じている理由は。

(設問2)

在庫問題解決のために生産面で必要な対策は。

 

(第3問)

大手インテリア用品小売チェーンからOEM製品の取引要請、協働製品化提案あり。

(設問1)

大手インテリア用品小売チェーンとのOEM製品取引のメリットは。

(設問2)

OEM事業推進において考えられる課題と対応策は。

 

(第4問)

自社製品は見込生産、OEM製品は受注生産を予定。この両者の違いを、重視すべき情報と管理ポイントの視点から述べよ。

 

H21年度事例Ⅲ、私の「80分間のドキュメント」

 

【C社の概要】 

まずは概要から。

従業員120名とあるけど、営業部門だけ業務の内訳が書いてある。

販売に専念したいのに、在庫管理や出荷業務も担当しているのか…。

敢えて書いてあることからしても、ここは重要なポイントだな。

 

①家具専門小売は低迷しているが、②「インテリア用品・生活用品を扱う小売店」や③「ライフスタイルを提案するような製造小売」は伸びている、と。

この①と②、③との明暗も、後々論点になりそう。

ライフスタイル提案というのは、プロダクトアウトとは反対、顧客のニーズを考えたマーケットインの発想だな。

これは事例Ⅱではないけど…。

 

お、C社の販売先の80%は上の②タイプの小売りなのか。

しかも有力販売先ではC社製品を中心にした「生活空間を演出する展示スペース」があるのか。

これは第1問の「安定した業績の理由」、いただきだな。

ほぼそのまんま抜き出せばよい。

 

そしてその有力販売先から、OEMの打診が来ている、と。

製造小売が好調だとあったけど…第2問は生産管理が論点だから、診断士としてOEM受託するか否かの判断はしない、か。

 

【新製品開発と製品アイテム】

新製品開発のコンセプト、先の文に「幼い子供を持つ若い主婦層に受け入れられている」とある。

受け入れられている理由としては「消費者の健康、安全志向にマッチ」がそのままあてはまる。

これも第1問に盛り込める。

第1問は基本的な読み取りができているかを問われてるな。

想定ターゲットにぴったりリーチしてるから、マーケティング戦略は間違ってなさそうだし、営業部門も問題はなさそう。

 

でも、営業部門からの提案によって、アイテム数が170にも…。

しかも出荷頻度、出荷数量が極端に少ない製品があるのか。

アイテムの絞り込みが必要だ。

 

【生産の現状】

ここからが事例Ⅲっぽくなっていくはず。

製品の受注形態は見込生産で、生産方式はロット生産。

6工程のうちひとつを外注に出している。

外注は重要な管理ポイント。

アイテムの絞り込みに伴って辞めちゃうこともありか?

「依存している」と、表現も露骨だし。

 

製販会議、事例Ⅲではここも頻出ポイント。

だいたい営業と製造、設計で情報共有ができていない。

今回も例にもれず「生産計画作成後の定期的な情報交換はない」、と。

 

ボトルネックについての記載はちょっとよくわからない。

通常ボトルネックが全工程の足を引っ張る形になるので、ボトルネックフル稼働が生産の制約条件のはず。

なのに、ボトルネックフル稼働させておいて平均出荷量の2倍も作っている…。

工程の中ではボトルネックなんだろうけど、過剰生産に陥るのならフル稼働させる必要もないし、ボトルネックと呼べるのか?

「ボトルネック」を勘違いしてるかな…。

 

さらに、「しかし」として、製品によっては欠品って…。

だから、出荷頻度、数量の少ないアイテムが無駄なんだって。

売れてないアイテム見直せば、生産能力を欠品の方に割ける。

これは第2問の設問1、2に使えるな。

 

工程間での意思疎通もないようだ。

第1工程のスケジュールに応じて計画を指示、でもその後は現場対応。

前工程のこともわかっていなかったら、日々の業務平準化もできないよね。

ここは…、第2問っぽいけど、第4問の「重視すべき情報と管理ポイント」とすることもできそう…。

切り分けが難しいな…。

 

あれ、でも第2問と、第3問の設問2の切り分けも難しそう…。

計画的なはずの見込生産で欠品が出てしまうことは、受注生産で大事になる納期管理とも結びつきそう…。

どちらで使おうか…。

 

リードタイムは最短半月、最長1ヵ月半。

これは長居のか短いのか…。

でも、欠品の時は1ヵ月以上顧客を待たせることもあるようだ。

これはリードタイム短縮を意識させようとしているようにもとれるな…。

やはりここは第3問の設問2、かな…?

 

最後はOEM製品の条件か。

受注生産、一括納品、受注後の納期回答。

やはりOEMは納期の短縮と管理だな…。

 

さて、どう解答していこうか…。

 

 

解答例(模範にならない…)

 

色々と悩みながら作り上げた私の解答は以下の通り。

 

(第1問解答)

理由は①インテリア用品、生活用品を扱う小売店が販売先の80%を占めている②消費者の健康、安全志向にマッチした製品により、「20〜30歳代の主婦」に受け入れられている③有力販売先によるC社製品を中心とした生活空間を演出する展示スペースの設置。

 

(第2問 設問1解答)

理由は①ボトルネック工程の一部の外注化により重点管理ができていない②月販売予測数を上回る生産ロットサイズによる過剰生産③部品切断加工着手日の指示以降、作業指示なく、現場対応で進められていること。

 

(第2問 設問2解答)

対策としては①出荷量が極端に少ないアイテムの生産をやめる②外注先より生産進捗情報を得る③製販会議後、提示された販売予測数量と実際の販売数の差異を逐一情報共有する③左記差異発生時には、生産計画を随時修正し、現場へ作業指示をする。

 

(第3問 設問1解答)

メリットは①製造業者として強みである生産に特化、注力できる②大手小売チェーンのブランド力による販売量増加③受注生産、一括納品により、自社在庫リスクがなくなる。

 

(第3問 設問2解答)

課題は①最長1カ月半というリードタイムの短縮②一括納品であるため、工場、生産の繁閑が生じてしまうこと。対応策は①営業と製造の間での情報共有により生産計画の精度を高める②…

 

(第4問解答)

見込生産は予測・実績販売数を重視し、予実の差異を管理する。受注生産では、他製品の生産スケジュールを重視し、生産調整、納期を管理する。

 

自信のほどは…

 

問題が進むにつれ、自信を失っていく…。

第3問設問2以降は、ほとんど得点できている自信がありません…。

 

もちろん、それ以前の解答も自信満々ではないですけども…。

中小企業診断士2次試験は、公式の模範解答がありません。

ですから解く練習はできても、答え合わせができないのが辛いところですね。

 

自信のない部分は、1次試験のテキストをよく見直して、用語や定義、使い所を確認しておくくらいでしょうか。

資格予備校から出ている過去問題集を使うという手もありますが。

 

と、いうわけで、今回の課題は「OEM」、「生産統制」「生産形態別メリットデメリット」。

この辺りを復習しておこうと思います。

 

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