サラリーマン行政書士の読書日記

本ブログは、サラリーマン行政書士である私が、本業、副業、中小企業診断士に挑戦若しくは奮闘する様及び読書記録を綴るブログです。



マイケル・ポーターの競争戦略

こんばんは。

 

よい書籍に出会えたので、紹介とまとめ。紹介と言っても、数年前からあるものですし、ポーターについてまとめられた書籍では最も人気のある書籍のようですので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが。 

マイケル・ポーター、経営戦略論の大家です。中小企業診断士を目指す方でなくても、多くのビジネスマンが知っている名前だと思います。五つの競争要因や、バリューチェーンといったフレームワークでも有名です。 

本当は、この方の著書を読めば、一番よいことには違いありません。ただ、ポーターの著書は一冊700ページもありますし、読み切るのは労力を要します。

新書を読むのであれば、200ページ程度ですので、すぐに読み切れます。通勤電車の往復で一冊、一週間で五冊ということもそれほど大変ではない。これが専門書となると、100ページでもなかなかに疲れてしまいますね。 

そんなわけで、本書のような「エッセンシャル版」があると非常に助かるのですが、これも要約しすぎて深みを失ってしまう場合もあり、難しい…。そんな中、本書は要点も外さず、うまくまとまっています。 

〔エッセンシャル版〕マイケル・ポーターの競争戦略

〔エッセンシャル版〕マイケル・ポーターの競争戦略

  • 作者: ジョアン・マグレッタ,マイケル・ポーター(協力),櫻井祐子
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2012/09/21
  • メディア: 単行本
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競争の本質、戦略、競争優位、これらをしっかりと定義付けた上で、各フレームワークへと話を進めます。いきなり本題に入ってしまい、定義もあいまいなまま読ませてしまうビジネス書もみうけられるので、定義をしっかりと固めてくれるのは、読んでいて安心感があります。

明確に、読み手に言葉の定義を確認させたのちに、フレームワークの説明へと入っていきます。フレームワークと言うと、矢印などの図にいろいろなキーワードを箇条書きしていって~という図解になりがちですが、本書はしっかりと読ませます。

一見すると図解のほうが頭に入りやすそうですが、本当に理解するためには、言葉をちゃんと読まないといけないなと再認識。エッセンシャル版、300ページというボリュームとは思えないほど、詰まってます。

 

以下、ざっくりとまとめ。

・最高を目指す戦略は唯一絶対になりがちで、みなが目指すために同質化する。

・同質化すると、選択肢は狭まり、選択肢がないということは、価格感度は高まる。

・ゆえに、「最高」を目指していきつく先は価格競争。

・競争の主眼は、ライバルを負かすことではなく、利益をあげること。

・みなで「最高」をめざすのではなく、独自性を発揮して利益を上げる。

・ビジネスの世界では、同時に複数の勝者が併存することができる。

・競争要因の影響が「最も弱い」ポジションを探すこと。

・差別化の本質は、「割高な価格を要求できること」。

・コアコンピタンスが一つということは、「最高」と変わらない。

・「何をやるか」だけでなく「何をやらないか」も明確にすべし。

 

以上、簡単に。

 

より知識を深めるために、いずれポーター自身の著書にも触れてみたいと思います。

 

競争の戦略

競争の戦略

 

 

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