スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則
10の大切な原則
長らく本棚の肥やしになっていた本を引っ張り出しました。
「スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則」
原題は"It's Not About The Coffee"なので、随分思い切った邦訳タイトルですね。
でも、邦訳のほうが内容がわかりやすいタイトルだと思います。
気に入ったので、そのままエントリーのタイトルとして使わせていただきます(笑)
本書は、スターバックス・インターナショナル元社長のハワード・ビーハーが実践していた10の大切な原則について書かれています。
スターバックスのパートナーになると、グリーンエプロンブックという小冊子が配られるそうですが、この中にも記されているそうです。
(10年前の本ですし、日本のスターバックスとはまた異なるかもしれません)
スターバックスには別にコーポレートステートメントがあるので、こちらは求める人物像のようなものでしょうか。
とてもシンプルな10ヶ条です。
- 自分に正直になる
- なぜこの会社で働くのか
- 自主的に考える
- 信頼を築く
- 真実に耳を澄ます
- 責任をもつ
- 行動する
- 困難に立ち向かう
- リーダーシップを発揮する
- 大きな夢をもつ
10ヶ条がそれぞれ章立てで、ハワード・ビーハーがスターバックス内で直面し、実践してきたこととともに説明されています。
おまけの一杯が全然オマケじゃない
章末には「おまけの一杯」として、クエスチョン形式で要点がまとめられています。
このページが一番大切で、読者はビーハーのこの問いかけに、胸に手を当てて考える必要があると感じました。
私は、僕はできているだろうか?どうだろうか?
こうして考えていくことで、スターバックスのパートナーとして成長していきます。
ただ、書いてあることはコーヒーとは無関係で、誰しもが必要な原理原則。
スターバックスのパートナーであるか否かは抜きにしても、このクエスチョンに向き合う価値は大いにあります。
さらっと読めてしまう本ですが、定期的に読み返して、初心に立ち返る原理原則がここにはあります。
あるパートナーさんの話
私がよく行く店舗のパートナーさんで、アルバイトで入ったのちに試験を受け、正社員になった方がいらっしゃいます。
その面接試験の際に、面接で問われるわけではないけれども、やはりこの本は読んでおくべきと考えたそうです。
付箋がたくさん貼ってあり、何度も読んだであろう形跡がありました。
スターバックスは、こういう企業文化なのだと思います。
入ってから身に付いていく人もいるでしょうし、最初から考え方に惹かれて入ってくる人もいるでしょう。
どちらにしても、そういったマインドを持っているなと感じる方がとても多いのです。
以前のエントリー。
こんなことができるのも、10の大切な原則が行き渡っているからかなと思います。
企業の根幹となるもの
ビジョンやミッションステートメント、経営理念や社訓、いろんな呼び方がありますが、こうした企業の根幹となる考え方は大切なものです。
一朝一夕には広まりませんし、トップが実践していなければお題目になってしまいます。
そういった企業を、残念ながら私は間近で見ています。
愚痴ばかり言っていても仕方がありません。
小さなことからでも、できることはあります。
私自身がこの10の大切な原則をしっかりと身に付け、実践することで、少しずつ波及していくかもしれません。
まとめ的なもの
見ての通り、この10の原則はスターバックスだけでなく、社会人一般として身に付けるべき原則です。
これを実践することで、今の自分の会社の社訓や理念をないがしろにするということにはなりません。
むしろ、ロケットエンジンの推進剤として、会社のミッションを支える力になるのではないかと、私は思います。
スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則 (日経ビジネス人文庫)
- 作者: ハワード・ビーハー,ジャネット・ゴールドシュタイン,関 美和
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2015/06/02
- メディア: 文庫
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