サラリーマン行政書士の読書日記

本ブログは、サラリーマン行政書士である私が、本業、副業、中小企業診断士に挑戦若しくは奮闘する様及び読書記録を綴るブログです。



『シリコンバレー式 最強の育て方』Googleでもやっている、1on1ミーティングによる人材マネジメント術。

人を評価する立場になって

私は昨年サラリーマンとしてひとつ階段を上り、係長になりました。

自分の中で狙いを定めて取り組んできた結果です。

もちろん、まだまだ道半ばではありますが。

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そしてこれからは、評価面談をしなければならない立場です。

係長は管理職ではないので、「上司」と「部下」という立場ではありません。

私の職場は少し特殊な仕事の割り振りになっているので、私から指示を出すこともあれば、もう一つ上から直接指示が発せられることもあります。

そうはいっても評価面談を行うのは私なので、評価者、考課者になったからには部下のマネジメント術を身に付けなければなりません。

そんなわけで、今回は『シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1on1ミーティング―』を読みました。

なぜ今1on1ミーティング

人事考課、評価のための面談は、半期に三回あります。

目標決めの面談が一回、考課面談が一回、部長級による全体でのすり合わせ後の確定評価のフィードバックが一回。

三回あるとはいっても、それぞれ意味合いの異なる面談です。

目標決めの段階では進捗の相談はできませんし、考課面談は半期を終えた後の報告になってしまいます。

その後のフィードバックでは、確定の評価を渡されるだけです。

会社として公式に決められた面談機会はこれだけですが、当然、これだけで足りるわけはありません。

上司からは「面談するぞ」という言葉はありませんが、私は必要に応じて上司を捕まえてプチ面談、プチミーティングを行っています。

このように、私は「上司は使うもの」と考えているので、遠慮なく面談を入れていくのですが、みながみなそんなではありません。

面談、ミーティングの機会がなければ、上司は仕事の進捗がわかりませんし、部下も進め方がわからなくなり、仕事が滞ってしまいます。

私の現在の上司は、部下の意見をちゃんと汲み取ってくれる方なので、部下として苦労したということはありません。

ですが、自分が上に立つことになったら、下につく人に対してはもっと仕事をやりやすい環境を整えてあげたいと思っていました。

だからこその、「1on1ミーティング」なのです。

こまめな1on1ミーティングでハードルを下げる

この1on1ミーティングは、 GoogleやYahoo!では長らく当たり前のこととして取り入れられているようです。

本書では、月30分の1on1ミーティングで、部下は自分から動くようになり、やる気を出し、いきなり退職することもなくなると言っています。

これらを含む8つのメリットを挙げていますが、まとまった時間の1on1ミーティングをこまめに設定してあげるだけで8つもメリットがあるのなら、やらない手はないでしょう。

まず、一つ目のメリットとして挙げられている上司と部下の信頼関係、これはこまめなコミュニケーションがあってこそのものです。

本書では1on1ミーティングが行われない理由も書かれていますが、「忙しい」、「面倒くさい」等が挙げられています。

このような考えの上司では、信頼関係を築くことも難しいですから、考えを改めたほうがよいですね。

「苦手意識」というのも挙げられていますが、苦手だからやらないでは、マネージャーは務まりません。

「いやちゃんとマネージャーとして務まってるし」と思っていても、部下の視点では頼りなく映っているものです。

部下はなにも軽快なトークを期待しているわけではありません。

日常の仕事の中で蓄積していく悩み事を相談できる上司であってほしいのです。

というのが、私が長年部下として感じてきたことです。

1on1ミーティングはクオリティタイム

本書の「はじめに」の中で、1on1ミーティングを「クオリティタイム」と呼んでいる企業もあると書かれています。

クオリティタイムとは、「部下にとって高質で貴重な時間」とのこと。

残念ながら社名は書かれていませんでしたが、これはとても大切なことだと思います。

1on1ミーティングは、単に進捗などの情報を聞き出すための面談ではありません。

ただの進捗報告であれば、日報やタスク管理ツールがあります。

部下にとって貴重な時間なのだと考えれば、上司が欲しい情報を報告させる場ではないということはすぐにわかりますね。

今の仕事がうまくいっていないとしたら、根源的な理由はなんなのか、一緒になって見つけてあげること。

信頼関係ができているのなら、プライベートな悩みを聞いてあげることで、すっきりして仕事に取り組んでくれるようになるかもしれません。

上司と部下の間での相互理解、信頼関係を作ること、これが1on1ミーティングに必要なことであり、また同時に1on1ミーティングのメリットなのでしょうね。

まとめ的なもの

本書は1on1ミーティングの必要性を説くだけでなく、実施の仕方をかなり具体的に書いています。

1on1実践マップなどというものも図示されているので、フレームワーク的に使うことができそうです。

ただ、1on1ミーティングというのもあくまでメソッド、ツールですので、使い方を間違えれば逆効果も。

毎月のこの1on1ミーティングが、部下にとって嫌な時間になってしまっては意味がありません。

ITや制度と同じで、用いる目的をしっかり見極めて、使い方を定めて、そして関わる人のことを思いやらなければ、形ばかりのものになってしまいます。

そうならないためにも、一回の長さや頻度、内容も、よくよく考えて用いていければと思います。

シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング―

シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング―

 

 

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